こんにちは。

Edu Support Office　川上淳子です。

✲　✲　✲　✲　✲

みなもと太郎さんの訃報に接し、心よりお悔やみを申し上げます。
☞漫画家 みなもと太郎さん死去 ギャグを交ぜた表現で新境地開く
NHK NEWS WEB 2021.8.20

みやもと氏の『風雲児たち』との出あいは2004年2月、平賀源内展が開催された東北歴史博物館売店でした。源内を扱った第6巻(写真左)に伸ばした手の動きが今でも鮮やかに残っています。歴史好きな私は小学生のわが子と軽い気持ちで出かけたのですが、この選択がわが家の歴史に大きく関わることになるとは当時思ってもいませんでした。

これを皮切りに『風雲児たち』全20巻、『風雲児たち　幕末編』34巻は18巻まで買い揃え、家族でカバーが擦り切れるほど競って読み漁りました。日本の歴史を1600年関ヶ原の戦いを起点に、明治維新に貢献していく人物たちの生きざまに圧倒されました。

時代を切り拓く風雲児たちの叡智に感激し、当時の社会からは疎まれ、受け入れられず、歴史の渦に巻き込まれる不運や無念さを嘆き、あたかもその時代に生きていた感覚でした。それはひとえに、みなもと氏の取材力と画力、そしてくすぐるようなユーモアのおかげでした。

長じて大学院修士課程で歴史を収めた長女、この書籍との出あいがあってこその人生を選択しました。

「ああ、玄白さんね」と杉田玄白を友人のごとく語り、

「わらじってなんだっけ」と聞くと本棚に駆け寄り、迷うことなく1冊を取り出し、わらじが描かれた頁を開いて見せるほど、内容が全て頭に入っていました。

長男もよく本を読み、小説を書いてはコンクール応募を繰り返したのも、書籍との出あいが下敷きとなっていたことでしょう。現在、仕事の傍ら、博士論文の仕上げに専念、もう親の読解力では歯が立たないほどに成長しました。。

みなもと太郎氏はわが家の恩人と言ってもよい存在でした。

「漫画ばっかり読んでて……」

と保護者の方がため息交じりにお話をされることが多々ありました。

けれども、漫画を入り口に極めていくのが子どもたち。その選択を信じてあげたいものです。

私たちが育った時期に比べ、良書が存在します。文学にとどまらず、歴史、生物、天文、地学、気象、IT、医療、数え切れないほどの世界が広がっています。

皆さまのお子さんは興味を引かれる書籍と出あっていますか。

✲　✲　✲　✲　✲

Edu Support Office　代表　川上淳子
☞一般社団法人日本アンガ―マネジメント協会認定アンガーマネジメントコンサルタント
☞ボイスマルシェ相談員
元国立大学法人宮城教育大学教育学部非常勤講師
元宮城県公立小学校教員