2023.02.22子育てポケットノート

子育てポケットノートvol.303～一歩先もあなたには見えていない～

こんにちは。

Edu Support Office　川上淳子です。

Photo by Pixabay

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「ほら、さっさとしろ！」

ある日、銀行の駐車場から道路へ出ようと運転していたところ、後ろから小学生の男の子が叫んでいるのが聞こえ、振り返ると怒りを露わにした様子が見えました。

ドアを開けて、

「車はね、一旦停止してからでないと出発できないんだけど。今、右から別の車が来ているの、見えない？」

と衝動的に言いそうになりましたが、こらえました。けんか腰の対応をしては怒りの専門家は名乗れません。

「一歩先もあなたには見えていないでしょ！今、安全確認のため、止まっているんだよ。」

そう親御さんが注意してほしい場面でした。どうして口ごもってしまうのか、信じられなかったです。

親子のその後はわかりません。あの子は口汚くののしる経験をし、注意もされなかったので、それ以外の方法を身に付けるのは難しいだろうと思います。今ごろお母さんをけなしていないことを祈るのみです。

叱るとき、「その場で」が大事です。

「あのときね」と言われたところで、「いつのこと？」と反発されるのが関の山です。

しかし、この出来事のように怒りは思いもよらぬ形で、本当にとっさにやって来ます。

それに冷静に対応できるためには、普段からの練習が欠かせません。

人を傷つけず、自分を傷つけず、モノを壊さずに相手にどうしてほしいのかを伝えることは本当に難しいです。難しいけれども、練習し続けておかないと、とっさに怒鳴る、怒れずに抱え込む、モノに当たることしかできない人になってしまいます。

あのとき、私はその子には関わらずにその場を離れました。実は、「逃げる」というのも大事な行動の選択。別に負けになるわけではありません。

皆さまは上手に叱ることができていますか。

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Edu Support Office

元国立大学法人宮城教育大学教育学部非常勤講師
元宮城県公立小学校教員

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