2023.02.11子育てポケットノート

子育てポケットノートvol.301～SOSを出せるには～

こんにちは。

Edu Support Office　川上淳子です。

Photo by Pixabay

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ある日、下校途中の子どもたちが自宅駐車場の前を歩いていました。中学年ぐらいの男子3人組、わいわいおしゃべりしながら楽しそうでした。

ところが、反対側にいた女の子は道路と平行になるほど首を下げてうつむいたまま、通り過ぎて行きました。同じ時間でしたのに正反対の様子に驚きました。

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ここからはあくまでも私見です。

自宅か、校内か、校地外のどこかで起きたことを誰にも伝えず、また受け止めてもらえずに歩いていたのかと思うと、心が痛みました。女の子の姿から自己肯定感の低さを感じました。そうした状態はやがて思いもよらない結果に結びつきがちなので、勝手に心配になりました。

2018年、文部科学省の通知では児童生徒の自殺者数の高止まりに対して「SOSの出し方に関する教育」を推進しています。子ども自ら困っていることを伝えられる教育をと、教育現場に、先生方に求めています。

そのためには子ども自身が自分の気持ちに気付いていることが欠かせません。

何か資料がないかと調べていましたら、ありました！

詳細はコチラ☞文部科学省_健康教育関連資料のわたしの健康 (mext.go.jp)2021.4.9　以下、4Pの気持ちを伝えよう！より引用。

「友達と自分は違います。そして、心は見えません。だから、自分の心は、言葉や態度で伝えることが必要です。」

自分と違うからイヤと言って「わがままな自分」になっていないか、友達が怒らないように「気弱な自分」がいないかも問いかけています。

なかなかよい視点を示していました。アンガーマネジメント叱り方入門講座と重なる部分が多く、驚きました。態度は穏やか、イライラせずにと付け加えておくと行動しやすいでしょう。

その一方で、自分の気持ちを言葉に表すのは難しいことです。努力なしに自分の感じたこと、感じたことを相手に伝えることはできませんし、練習なしに伝えられるようにはなりません。

相手に何をどうしてほしいのかというリクエストを伝えること。そして、嫌なのか、困るのか、寂しいのか等の気持ちも伝えるという方法を知り、実際に伝えることを続けていくことが必要です。

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うつむいていた女の子が友達や先生、家族に自分の気持ちが言えていたらいいな、誰かが女の子の言葉を最後まで聴き取っていてほしいなと思いながら、後ろ姿を見送りました。

皆さまのお子さんは自分の気持ちを伝えようとしていますか。

忙しいとついつい親御さんの思う正しさの方へ導きがちです。どう接すれば一言でも言えるようになるのか、ぜひ工夫してみてくださいね。

SOSを出せるようになるためには日々の働きかけが必要です。

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Edu Support Office

元国立大学法人宮城教育大学教育学部非常勤講師
元宮城県公立小学校教員

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