2023.01.25子育てポケットノート

子育てポケットノートvol.296～ものの整理ができること～

こんにちは。

Edu Support Office　川上淳子です。

Photo by Pixabay

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年が明けて、新入学まで3カ月を切りました。

初めてお子さんの小学校入学を迎える保護者の皆さまにとって不安と緊張の日々ではないでしょうか。また、依然収束を見ないコロナ禍、インフルエンザ流行期の中、健康管理にも余念がないことでしょう。

さて、過日子育てポケットノートvol.295～育てておきたい力は～ | Edu Support Office (edusupport-office.com) 2023.1.18にて宣言していた「教員が取り組んでほしい入学準備の話」を始めましょう。あくまで私見です。参考になることがありましたら幸いです。

入学前の子どもたちに取り組んでいてほしいことは、ものの整理ができること。

送迎の欠かせない保育所、バスへの送迎がある幼稚園などと異なり、小学校では先生と保護者の方々と接する機会が驚くほど少なくなります。そのため、特に、子どもたちが学校と家庭の橋渡しの役割を担います。学校からの連絡を親御さんに届け、家庭からの返信を先生に届けることが求められています。

そうした中でプリントを紛失する、ランドセルの奥底にプリントをくしゃくしゃに丸めて届けられないなど、さまざまな理由で連絡を滞らせてしまうお子さんがいます。こうした傾向は結構長く続き、小学校5年生の宿泊学習まで尾を引くこともあります。

こうした力をつけるためにどうすればよいでしょうか。

まずは、一連の作業をさせること。

たとえば、ティッシュで鼻をかんだらゴミ箱に捨てる、おもちゃをおもちゃ箱や棚に戻すことなどです。長じると調理後に用具を片づけるという初めから終わりまでの過程を自分でできるようにすることです。

ここで大事なことは保護者も環境を整える手間を惜しまないこと。ゴミ箱、おもちゃ箱、本棚等、片づけた先がなければ片づけは成立しません。

自分が手にしたものには行き先があって、それを最後まで担う経験を重ねていくことによって、ものの整理、ひいてはものを管理する力が付いていきます。こう考えていくと、子どもたちの将来身に付けることのできる力は親御さんのスタンスに関わってくることに気付かされます。

さらに、どのような言葉かけや働きかけをすればものの整理ができる子どもに育てていけるのでしょうか。

過日、YouTubeで親御さんがお子さんのできないこと一つ一つに嘆息、お子さんの前でテーブルに突っ伏している様子を見ました。そのような場面を録画し、拡散している動画に軽くイラっとしました笑

ため息をついたり、大げさに落ち込んでいたりする暇はありません。そうした行動をしたところで子どもたちには何をどうしてほしいのかが伝わりません。私たち大人も一朝一夕に今の自分ができたわけではなく、失敗や成功を繰り返してきた時間があったはず。

子どもたちがものの整理ができるようになるまで工夫や関わり合いを惜しまないでほしいものです。

自分の力でものの整理ができてこそ集団生活になじめます。教室は30数人が一斉に活動し続ける場所だからです。教科書、ノート、筆箱、算数セット、給食袋、体育袋、上靴入れなどなど、扱うものの数が多く、ものに振り回されない力と心の状態は比例します。

「これはこうする」と理解し、実行できることで学校生活の安心感、安定感は上がっていきます。

さて、これから4月の入学式までどのようなことができそうでしょうか。お子さんの現状を見極めながら接してくださいね。

子育てに正解はありません。だからこそ難しくもなり、楽しみでもあるのです。

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Edu Support Office

元国立大学法人宮城教育大学教育学部非常勤講師
元宮城県公立小学校教員

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