2021.11.19じゅんぶろ・ほのぼのとーく
分断と怒りの関係~カムカムエブリバディ~
こんにちは。
Edu Support Office 川上淳子です。
Photo by Pixabay
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11月15日のNHK連続テレビ小説『カムカムエブリバディ』。
ドラマが戦時下に移り、小さなエピソード一つ一つを観るにつけ、ひりひりと感覚が鋭くなっています。
珈琲店の窓ガラスが投石でガシャンと割れる音にびくっとし、割れたガラスの映像に居たたまれなくなり、店に送り付けられた張り紙「敵性音楽ヲ カケルナ!!」に排他性を感じとり、気持ちが定まりません。。
あれ?その張り紙、どこかで見た光景。
そう、2020年8月、80年も前の1940年代と変わらない論理がふいに形を表していました。東京在住の息子さんが青森の実家に帰省したところ、玄関先に中傷ビラが置かれていたという出来事でした。コロナ禍の帰省を咎める文面に心を痛めたことを思い出しました。
新型コロナ感染の先行きが見えない中、帰省した者は悪、悪に対して怒りを感じ、私たちは正しいのだから攻撃してよいと考えてしまっていました。こうした分断と怒りの関係は強く、攻撃的な行動を生みやすいものです。
しかし、ビラを作って断じた方が悪いと私は考えてはいません。自分も未知の感染症に感染するかもしれないと恐怖を感じ、何かせずにはおられなかったのでしょう。怒りは心身の安心安全を守る感情ですから、命の危機を感じ取られていたのです。
その背景を理解した上で、もう一歩踏み込んで考えてみましょう。
こうした分断を生む行動を取る前に何かできなかったのか、攻撃ではない手立てを模索できなかったのかということです。攻撃的な行動を取った後は怒りの感情を引きずりがち。ビラを置いた人は長く怒りが消えず、健康的な状態ではありません。しかも、何も解決できたわけではなく、双方が不快な思いをしただけです。
私たちが行動を選び取る時、
「自分にとっても周りの人にとっても長期的に見て健康的か」、
「建設的な言動なのか」
と常に自分に問い続けることが大事です。
なぜなら自分の感情は自分で選び取っているからです。誰かのせいにしない、どんな出来事のせいにもしない、その考え方に立ってみないと、怒る回数は減らず、心身共に不健康な状態が続いてしまいます。
分断を生まず、互いに折り合える行動を見つけていきたいものです。
皆さまの周りには分断されているなと思う出来事はありませんか。
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Edu Support Office 代表 川上淳子
☞一般社団法人日本アンガ―マネジメント協会認定アンガーマネジメントコンサルタント
☞ボイスマルシェ相談員
元国立大学法人宮城教育大学教育学部非常勤講師
元宮城県公立小学校教員
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