こんにちは。

Edu Support Office　川上淳子です。

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NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』、宮城県が舞台だけに欠かさず視聴しています。「もっとセリフがあってもいいのに」と思っていた矢先の9月2日木曜日、主人公の幼馴染みのりょーちんの一挙手一投足に泣かされました。感情の機微をみごとに演じる役者の表現力も相まって、しばし呆然。。

気仙沼市ホームページを辿っていき、気仙沼の観光情報サイト「気仙沼さ来てけらいん」に『モネ日記』に出あいました。

5月17日以来、週ごとに話の概要と筆者の感想がまとめられていました。お時間がありましたら、ご高覧くださいませ。☞モネ日記

震災で最愛の母を失ったりょーちん、父は妻の死を受け入れられず酒浸り。。一家を背負うには年端がいかず、重すぎる過去と現在に耐えかねていました。2日はモネに強引にすがろうとしている場面でした。『モネ日記』には、

「失うのが怖くて誰のことも好きになりたくない」

とりょーちんの言葉ではなく、筆者が感じたことが綴られていました。

しかし、この場面で大事なのは彼が発した言葉一つ一つ。全文掲載できない事情もあると思いますので、観ていない方のために録画から文字を起こしました。

「ごめん。俺　そもそも誰かを好きとか　そういうの　もういいんだった。」
「死ぬほど好きで　大事なやつがいるとかさ。」
「その人　目の前から消えたら　自分が　全部　ぶっ壊れる。」

同じ県内でもあの日の経験は全く異なります。家族を失った悲しみは想像を超える壮絶なもので、私などは何か言える立場ではありません。

けれども、一人の出来事に終わらせず、歴史に目を向けるとどうでしょうか。

幕末・明治維新の激動期、次々と変わる歴史に翻弄され、国内での戦いで命を落とした人々が数多くいます。

第二次世界大戦。70数年を経ても新事実が明らかとなり、いまだ全容が掴めていません。軍人212万人、民間人50万～100万人。50万人も開きがあることにも愕然とします。数えきれないほどの悲しみを国民は受けていました。

この影響は市井の私にも及んでいます。

母の兄が戦死し、就職先の神戸から呼び戻され、結婚。双子を生み、末娘を病気で亡くしました。寝ながらすすり泣く母の声に夜中目を覚ますも、手を差し伸べられるはずもなく、母の悲しみは深かったのです。昼間の気丈で厳しい姿と違いすぎていたのも小学生の私には戸惑いでした。戦争に端を発した悲しみや怒りが形を変え、戦後生まれの私を苦しめていました。

いつの時代も歴史に翻弄される、災害に遭う、病気を患う、不慮の事故に遭う、犯罪に巻き込まれ、理不尽に泣く出来事が起きています。どんなに幸せでありたいと願ってもです。何もない人生などあり得ないのです。

だから、

「『ぶっ壊れる』ほどの悲しみは、あなたの力になる」

と近所のおばちゃん役で登場して、りょーちんに伝えたかった。。亡くなったお母さんは絶望を決して望んでいないことも。

悲しみを乗り越える形はさまざま。学業やスポーツ、仕事、結婚、子育て、何度だってどこでだって私たちはやり直しができます。過去から自分を解き放っていけるのです。

誰からも自分の悲しみを自分が思っているように理解してもらえないけれど、悲しみを乗り越える力が私たちにはあると信じています。りょーちんにも、皆さまお一人お一人にも、私にも。。

朝から重いお話になってしまいました。

これからも私たちの人生の物語を粛々と紡ぎ続けてまいりましょう。

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Edu Support Office　代表　川上淳子
☞一般社団法人日本アンガ―マネジメント協会認定アンガーマネジメントコンサルタント
☞ボイスマルシェ相談員
元国立大学法人宮城教育大学教育学部非常勤講師
元宮城県公立小学校教員