目次

• ○  コロナ禍の心配
• ○  「ゲーム障害」は疾病
• ・国際疾病分類の認定
• ・治療経過と結果
• ○  ゲームに奪われる前に
• ○  まとめ

コロナ禍の心配

新型コロナウイルス感染からもうすぐ二度目の夏を迎えようとしています。ウイルスに覆いつくされる世界に震撼とした時間は、今も続いています。

2021年4月22日、東京・大阪・京都・兵庫の都府県に3度目となる緊急事態宣言が発出されました。

飲食店や百貨店、イベントの扱いを調整している中、学校は休校しないことを早々に国が決めています。2020年3月の一斉休校の措置は何だったのかと思うほどです。

混乱ともいえる状況が続く中、感染への恐怖を抱えた子どもたちの心身はどうなっているのか、学校に行けない子・登校しないと決めている子たちはどう過ごしているのか、気になっています。

2020年3月の一斉休校期間を受け、親御さんがコロナ禍で心配されているのは何と言っても「ゲーム」ではないでしょうか。

最近の相談はゲームへの依存状態、それにかかわる子どもたち同士や親子間でのトラブルが大半を占めていることから、そう推測しています。

「ゲーム障害」は疾病

ゲームはおもしろさから長時間、長期間に及ぶため、心身や社会生活への障害が生じているため、「ゲーム障害」に至ることが多いです。

「ゲーム障害」について専門家の解説をご紹介しましょう。

樋口 進 Higuchi Susumu
（独）国立病院機構 久里浜医療センター 院長
依存症対策全国センター長
世界保健機関アルコール関連問題研究・研修協力センター長

この章では樋口先生の書類を要約している箇所と、全文引用している箇所があります。全文は下記からご覧になれます。
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病気認定されたゲーム障害の現状と今後2019.10

国際疾病分類の認定

【国際疾病分類認定】2022年より運用。
2019年５月世界保健機関（WHO）、「ゲー ム障害」を新たな国際疾病分類認定。

ゲーム障害とはゲームをする時間をコ ントロールできない、他の生活上の関心事や日常の活動よりゲームを優先するといった症状が１年以上継続すること。症状が重い場合は１年以内でも該当。

【未成年者の傾向】
患者の約70％は未成年者。ゲーム障害では体を動かさずに ゲームに没頭するため、体力の低下や栄養不足、うつ気味になるといった心身不調、家族や社会との機能不全、昼夜逆転して引きこもる、親に注意されて暴言や暴力を振るう、成績が大幅に下がるなど、将来への悪影響。

【成人患者の傾向】
成人患者は30％ほどで多くが20代。ゲーム内で使用できるアイテム購入、通称 “ガチャ課金”で相当なお金をつぎ込むが、自分の収入で完結する場合もあるため自身で依存自体に気づきにくい特徴。また中高生の頃から今に至るまで長期間ゲームに浸っているので、治療のハードルも上 日本におけるゲーム障害の現状。

治療経過と結果

【ゲーム障害の治療】
カウンセリングや運動、認知行動療法、グループミーティング、入院やキャンプなどのプログラムを行う。治療の目的はいずれもデジタルデトックスで、ゲームから離れた環境に身を置かせること、そして自分の置かれている状況を把握させ、将来の夢や今やらなければならないことへの理解を促すことです。治療から脱落すると家で再びゲームざんまいになる可能性が高いため、まずは治療を続けることが目標。

【治療後の様子】以下は全文引用
毎年夏に行っている８泊９日のキャンプでは、一般的なキャンプに加えて認知行動や個人 カウンセリング、疾病教育などを行います。入院は約２カ月間で、規則正しい生活をしながら デジタルデトックスの環境を作り出します。特に中高生においては、そもそもゲームを取り上げ、病院へ受診に来させることさえ困難な ケースも多く見受けられます。そのため、外来での治療はもちろん、長期間ゲームから離れる 入院やキャンプに説得して参加させることはとても大変です。 しかし一度治療がスタートすると、最初は上手にコミュニケーションが取れなくても徐々に 同じ患者同士、リアルな世界の仲間と楽しく過ごせるようになり、次第に、医者や患者仲間に会いに病院に行くという動機ができます。そのように自分の居場所や健全な対人関係が作られ ると、あとは自然とゲーム障害の症状はよくなっていくケースがほとんどです。

ゲームに奪われる前に

専門家の指導により改善へと導かれていることに敬服いたします。

ゲームに時間や体力、気力を奪われる前に自分の思いを表現する方法を知っていると、子ども自身が気づいて改善を図れるようになるのではないかと思います。

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会では年齢に応じて感情のコントロールについて学べる講座があります。

☘アンガーマネジメントキッズ講座（5歳～小学生）

☘アンガ―マネジメントティーン講座（中学生～18歳）

弊社ではご希望に合わせて随時開催していますので、お気軽にお問合せください。

尚、医療的なプログラムにご関心のある方はNHK配信の樋口進先生のイラスト入りのご説明をご覧ください。
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やめられない怖い依存症！ゲーム障害はひきこもりの原因にも 治療法について 2020.11.20　

まとめ

私事ですが、長男が小学校3年生のある日、近所のお宅に遊びに行き、泣いて帰ってきました。カセットのゲームすらもっておらず、オンラインゲームをしていた仲間に混ぜてもらえなかったのです。

それが不憫でたまらず、サンタさんにお願いし、とうとうクリスマスにゲーム機とカセットがわが家にやって来ました。何種類かのカセットを欲しがったものの、ゲームにはどっぷりとハマらずに済みました。

しかし、あれから20年が経ち、当時より質量ともに飛躍的に増大したゲーム（私自身はゲームをしないので想像で書いています）。現在、子育て真っ最中の皆さまにはゲームにまつわる大きな心配とご苦労があることとお察しします。

樋口先生の解説にもあるとおり、ゲームを与えた後の後悔は想像できないほど大きく深いものです。また、本人のみならず家族に与える影響も計り知れません。

ゲームで後悔しないためにも、幼少期にお子さんと楽しく遊べるものを見つけ、自然や歴史や科学などへの興味関心の幅を広げておかれるとよいでしょう。

また、長期化しているお子さんについては、まず保護者の方々をサポートさせていただきます。

こちらもお気軽に下記「ご予約・お問い合わせ」フォームからご連絡ください。

一日も早いアクセス、お勧めいたします。

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会認定
アンガーマネジメントコンサルタント
https://www.angermanagement.co.jp/facilitetor/2115
ボイスマルシェ相談員
https://www.voicemarche.jp/advisers/928
元国立大学法人宮城教育大学教育学部非常勤講師
元宮城県公立小学校教員
Edu Support Office
代表　川上淳子