目次

• ○  新型コロナウイルス感染拡大の今
• ○  基本の「き」を受け入れる
• ○  子どもに育てたい力は？
• ○  まとめ

新型コロナウイルス感染拡大の今

新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言は一部解除も学校の臨時休校は5月末まで延期。

すでに分散登校を行っていたり、宮城県では県南の七ヶ宿町が再開していたりと、地域によって状況が異なるようです。

5月10日の報道では学校の再開によって子どもへの感染がどうなるかは専門家も精査中とのこと。

新型コロナウイルス感染拡大に揺れる日本。

休校しても再開しても厳しい状況の中、国の方針と目の前の子どもの姿に翻弄されている保護者は今、何をなすべきなのかを考えます。

基本の「き」を受け入れる

厚生労働省ホームページには、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議 から「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」が明示されています。

これから先が見えない中、新しい生活様式を守ることが求められています。

一人一人のお考えがあることとは思いますが、基本の「き」を受け入れて守りましょう。

基本の「き」を守り、少しずつですが感染者数減少、医療体制の維持に繋がるように努めたいものです。

厚生労働省HP　新型コロナウイルス感染症対策専門家会議 「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」（2020 年 5 月 4 日）

子どもに育てたい力は？

それでは、子育てにとっての基本の「き」は何でしょうか。

それは「記憶力の育成」。

元小学校教員と子育ての経験から、休校中に意識して取り組んでほしいのは、記憶力を育成する遊びや活動を多くすることです。

記憶力がついていることで実に多くの学びを重ねることができます。TVゲーム、ゲームボーイなどのスイッチを入れて遊ぶ遊びでは身につかない力です。

一度聞いたことを覚える力はどの教科にもどの活動にも生きていきます。「丸暗記はよくない」と言われますが、丸暗記ではなく、短期の記憶力をつけることで長期にわたる記憶力がついていく、そのような「記憶力」のことです。

長い教員生活で子どもたちが「記憶する経験」が乏しくなり、学力の低下を招いているのではないかと考えていました。

漢字を習得できない
学びの積み重ねができない
絶えず復習から始まらないと学習が進まない

マイナスの状況が多くなっていることを憂慮していました。

記憶力を育成できるのは、

小さい頃にはわらべうた、歌などの歌詞を覚えて歌うこと。

トランプの神経衰弱、左右上下などの位置関係も鍛えられます。

いろはかるた、百人一首などのカルタ遊び。

物語の暗記。

日本地図、世界地図は情報満載。

鉄道が好きな子、飛行機が好きな子、恐竜や魚が好きな子はそれぞれ図鑑を。好きなことですから、どんどん知識が増えていきます。

遊びながら覚える力をつけることができます。「覚えろ」と言われてつくものではありません。

こうした学力は見えない学力とも呼ばれ、学習を下支えする力です。

✲「見える学力・見えない学力」は神戸の小学校教師　岸本裕史が提唱した概念。

✲見えない学力についてはまた別の機会に取り上げてまいります。

ウイキペディア/岸本裕史

まとめ

臨時休校は親子共に初めてのことですが、休日の時間の過ごし方と考えればどうでしょうか。

どのご家庭でもそれぞれお子さんに合わせて取り組んでいることがあるはずです。

新型コロナウイルス感染拡大の情報に振り回されて時間を無駄にしたり、怒ったりしているのはもったいないことです。

お子さん自身が持っている力の片鱗に気づいて働きかけ続けてください。

お子さんは大人になってどんな大物になるのか、どんな働きをする人になるか、分かりません。

だからこそ、今、保護者の方の気持ち、お考え一つでお子さんが育つ道筋をつけてあげることができるのです。

基本の「き」となる「記憶力の育成」、ぜひ取り組んでみてください。

子どもたちを応援する言葉は行動があってこそ有効に働きます。「がんばれ、がんばれ」の言葉だけでは子どもたちは動きません。

まず、一つ、何か興味が持てそうなことにお子さんと一緒にチャレンジしてみてください。