2020.02.12子育てポケットノート
子育てポケットノートVol.121~子育ては社会のため?~
目次
1.子育ては社会のため?
子どもを授かってからというもの、子どものあまりの小ささ、か弱さから、自宅から一歩も外に出られない日々が続いていました。
夫が唯一の社会との繋がりでしたが、互いに疲れている日は会話も交わせず、赤ちゃんの世話が永遠に続くと感じてしまったこともありました。
今は「そんな大げさな」と笑って思えることなのに絶望感がわいて来る日もありました。
一方で、日に日に成長していくわが子がかわいくて仕方ありませんでした。
子育ては各家庭での営み、そのことがこれからの社会にどう関わるのかまで考えずに、その日その日が精いっぱい。
わが家の歴史を刻んでいる期間、日本の社会は確実に憂慮される時期を迎えていたのでした。
子育ては個人の営みなのか、社会のための営みなのか、ご一緒に考えてまいりましょう。
2.日本社会のシナリオ
2019年の出生数が90万人を切り、86万余り。
※NHK報道「今年の出生数 90万人下回る見通し 少子化ペース上回るペース」2019年12月24日
第二次世界大戦後、団塊世代の出生数と比べてみましょう。
1947年(昭和22年)267万8792人
1948年(昭和23年)268万1624人
1949年(昭和24年)269万6638人
何と!当時の約三分の一。
そして、この世代の方々が2020年70歳~73歳となり、医療制度上は前期高齢者(65歳~74歳)に該当します。
少子化だけにとどまらない、少子高齢化社会の問題もはらんでいます。
2005年(平成17年)を境に出生数よりも死亡数が多くなり、人口減が始まっています。
令和元年の推計数は512,000人。
この傾向は予測よりも早く進んでいるとのこと。
日本社会は遠からず、人口が8000万人台に減り、生産人口が枯渇していくシナリオが見えてきます。
3.解決の一手となるのか~国家公務員の育児休業取得~
少子化への解決の一手として、次のような取り組みがなされています。
○ 男性国家公務員の育児休業の取得については、「第4次男女共同参画基本計画」(平成27年12月) で令和2年までに13%とする政府目標を設定
○ 直近の取得状況(平成29年度)は、10.0%(1,314人)
まず、お上から下へという流れを作っています。
これが突破口となっていけばよいのですが、育児休業で失うものがないのかを心配しています。
そして、国家公務員でさえ、1割の取得がやっとなのに、中小企業では取れるのだろうかと。
参考資料:令和元年7月3日 内閣官房内閣人事局
男性国家公務員の育児休業及び 「男の産休」の取得状況について
まとめ
こうして見てきますと、子育ては個人的な活動でありながら、これからの日本社会のシナリオに影響を与えます。
キャリアと育児は両立できるのか、できないのか。
父親も育児休業を選ぶのか。
今、国は育児をし、少子化をくい止める方向へとシフトしています。
しかし、働いている方々は育児休業後の仕事やキャリアの保障も手厚くしてほしいと考えている人が多いのではないかと予想しています。
育児休業の取得は個人で考えていくには大きすぎる課題ではないかと危惧しています。
これからどのような日本社会が形成されていくのか、注目してまいります。
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