目次

• ○  私たちが言動を選んでいくことの意味
• ○  １．3歳の子どもが水に顔をつけられない
• ○  ２．水に顔をつけられなかった子どもにしたこと
• ○  ３．誰でもが加害者になり得る
• ○  ４．できないことへの解決策を見つける
• ○  まとめ

私たちが言動を選んでいくことの意味

2020年。

世界と関わるオリンピック・パラリンピック、日本が取り組む働き方改革、パワーハラスメント防止が動き出します。

変革の年。

世界や国の動向に私たち庶民がどうこうできることはないかもしれません。

しかし、昨年末、新聞記事に私たちが言動を選んでいくことに大きな意味があることを見出しました。

ご一緒に考えてまいりましょう。

１．3歳の子どもが水に顔をつけられない

この出来事が起きたとします。

皆さまはどのように対応されますか？

何ということばを発するのか。
どのような態度を示すのか。
どのような口調で言うのか。
どれぐらいの声の大きさで言うのか。
どれぐらいの時間、対応するのか。

そのとき、言われたお子さんはどのような態度を示すでしょうか。
そのとき、言われたお子さんはどのような言葉を返すでしょうか。

そのとき。。。

２．水に顔をつけられなかった子どもにしたこと

（顔を水につけられないと夫に言われた妻は、）

「できないと説教が長引く」

と思い、風呂場で泣く娘に何度も

「顔を押すよ」

と言った。　

「結愛守れなかった 私の後悔」朝日新聞　
2019年12月30日（月）より引用。
註：（　　　）は補足した点。改行「　　」の文責は川上。

３．誰でもが加害者になり得る

「～ができない」

これは何も小さなお子さんだけのことではありません。

学齢期の子どもたちも、社会人も、高齢者も、誰もができないことに直面しています。

そして、できないと怒鳴られたり、虐げられたりされます。

同じ職場で行われればパワーハラスメント、子ども同士で起きればいじめ、家庭で行われれば児童虐待、夫婦間であればDV、高齢者に行えば高齢者虐待と呼ばれます。

相手に暴力を振るう、暴言を吐く、ものを投げつけることは決して許されるものではありません。

しかし、相手がなかなか変わらないので、ついつい指導やしつけとして実行されてしまいます。

このように考えると、私たちはいつでも加害者側になり得る可能性があります。

４．できないことへの解決策を見つける

私たちが人生の課題としなければならないのは、相手ができないことを責めることではありません。

できるようにするために何ができるのかを考えることです。できないことへの解決策を見出すことです。

教育の世界では教材研究と呼んでいます。

できるための小さなステップを探し出し、働きかけ、できるように導きます。できないことを子どものせいとは考えずに「ものごとの本質」に目を向けていきます。

こうした姿勢はどのような仕事でも同じではないでしょうか。

私たちは衝動的に「相手のできないこと」に対応してしまい、相手を打ちのめすことを考えてしまいます。

いつでも言動を選択するのは自分です。

相手を打ちのめすのも、１０も２０もの解決策を探すのも自分です。

まとめ

私たちが日々選んでいくことは自分の人生そのものです。

誰でもない自分です。

夫に脅されてわが子への暴行を働いたことも、暴行を働いている夫へ「NO」と言わなかったことも選んでいるのは自分だったのです。

知恵を増やしていく生き方を選んでいきたいと、そう想いました。

部下の間違いだらけの書類を目にしたとき、
泣き止まぬ子どもを目の前にしたとき、
どうするのか、解決策をたくさん見出せますか。

怒りではない言動を選ぶ一年を歩んでいきませんか。