2019.10.03働き方ポケットノート
パワハラのない職場づくり~チームになるために~
目次
- ○ そもそもパワハラとは何か
- ○ 職場を応援する仕組みを活かす
- ・1.あかるい職場応援団~予防するために~
- ・2.あかるい職場応援団~解決するために~
- ・3.職場に苦手な人がいなくなる方法~チームになるために~
- ○ まとめ
そもそもパワハラとは何か
そもそも職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいいます。
職場での優位性について補足をしましょう。
パワーハラスメントという言葉は、「上司から部下」と過去考えられていた限定的なものではありません。
■上司から部下へ
■先輩・後輩間
■同僚間
■部下から上司
「職場内での優位性」には、「職務上の地位」に限らず、人間関係や専門知識、経験などの様々な優位性が含まれます。あちらにもこちらにもパワハラの火種がくすぶっていると言ってもよいでしょう。
「業務の適正な範囲」についても補足しましょう。
指示や注意・指導を不満に感じたりする場合でも、業務上の適正な範囲で行われている場合には、パワーハラスメントにはあたりません。例えば、上司は自らの職位・職能に応じて権限を発揮し、業務上の指揮監督や教育指導を行い、上司としての役割を遂行することが求められます。
職場のパワーハラスメント対策は、そのような上司の適正な指導を妨げるものではなく、各職場で、何が業務の適正な範囲で、何がそうでないのか、その範囲を明確にする取組を行うことによって、適正な指導をサポートするものでなければなりません。
ですから、自分がパワハラと感じたことを精査していくことも求められます。
職場を応援する仕組みを活かす
1.あかるい職場応援団~予防するために~
「あかるい職場応援団」は、厚生労働省の「ハラスメント対策の総合情報サイト」。
こちらにパワハラ対策として、予防するための5項目が紹介されています。
■トップのメッセージ
組織のトップが職場のパワハラは職場からなくすべきであることを明確に示しましょう。
■社内ルールを決める
就業規則に関係規定を設け、労使協定を締結しましょう。
■社内アンケートで実態を把握する
アンケートを実施しましょう。
■教育をする
研修を実施しましょう。
■社内での周知・啓蒙
組織の方針や取組について周知・啓発を実施しましょう。
2.あかるい職場応援団~解決するために~
パワハラを予防できることを実施した後についても言及されています。
■相談や解決の場を提供する
企業内・外に相談窓口を設置し、職場の対応責任者を決めましょう。
■再発防止のための取組
行為者に対する再発防止研修等を行いましょう。
これら7つの対策をご覧になり、どう思われましたか。
絵に描いた餅。
なかなか現場ではね。
理想でしょ。
そう思われた方が多いのではないでしょうか。
確かに、これらのことを実行していくには職場内の共通理解や共通行動が必要ですし、そうした時間を確保する時間も体力もないと考えてしまいがち。
しかし、自分が我慢すればいい、上司や自分が職場をかわるのを待てばいい、何なら辞めればいいと、問題から目をそらしてよいものではありません。
国が示しているパワハラに対する知見や対策、解決策までを活用しない手はありません。
企業のトップも組織としてもパワハラを生まないような仕組みがあるのですから、大いに参考にしてほしいと思います。
3.職場に苦手な人がいなくなる方法~チームになるために~
国が応援団!
そうは言っても、やはり人と人との軋轢をどうすればよいのかに悩んでおられるのではないでしょうか。
いかにAIが膨大な仕事量をこなしても、どの職場も人と人がいて成り立つもの。
「あの人がこう言って、ムカつく」
「ああいう考え方って普通じゃないよね。あり得ないんだけど」
「顔、見るのも嫌だ。会社に行きたくない」
こうした感情を抱えていると、会社へ行っても効率が上がらず、会社の生産性もだだ下がり。。
相手を変えようとイラつくのであれば、自分を変えましょう。では、どう変えるのか。
まず、「相手と自分の違いを探す」のワークに取り組んでみましょう。
年が違う
出身地が違う
大学が違う
顔が違う
旅行に行った場所が違う
結婚している、いない
子どもがいる、いない
子どもの人数が違う
子どもの年齢が違う
次から次へと出てきますね。そうやって違いを探していくと、自分の方が上ではと気づき、自分が優位に立つ、優位だから仕事でも優位に立とうとする、優位だから自分がしていることは正しい、許される。。
あれ、なんということでしょう?冒頭で述べたハラスメントの「職場の優位性」に容易にたどり着きませんか?
違いを探すと人を嫌いになります。これが、実は、ハラスメントに隠れている人の心のあり様です。こうした考え方に囚われていると、チームになれず、明るい職場がつくっていくことができません。
それではどうするのか。
「相手と自分の共通点」を見つけることです。
人である
この会社の一員である
日本に住んでいる
地球に住んでいる
息をしている
今日、出勤してきた
好きなコーヒーが同じメーカー
利用する路線が同じ
さあ、いくつ見つけられますか。どんなに小さな共通点でもいいです。共通点を見つけるために自分の思考パターン、視野を広げる力が必要です。こうした力こそ、パワハラを生まない職場づくりには欠かせないのです。明るい職場づくりの鍵は一人一人が相手を許容する考え方をもっているかどうかです。
この考え方ができてこそチームになれるのです。「好き嫌い」ではなく、共に働く人として共同作業ができるようになります。
国が制度を整えたとしても、一人一人が相手へ敬意をもっていなければ絵に描いた餅になってしまいます。
まとめ
パワハラのない職場を作りたい。
それは理想でも夢でもなく、実現可能なことです。国も明るい職場を応援しています。職場の生産性が上がれば国の生産性も向上し、いいことづくめです。
そのためには、上司はトラブルを起こした部下との共通点を、部下は自分を叱責する上司との共通点を探してみましょう。
パワハラに悩んでいましたら、まず、この方法に取り組んでみてください。
今後とも明るい職場づくりのヒント、ちょっとポケットサイズの情報を発信いたします。
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