2020.08.12じゅんぶろ・ほのぼのとーく
女教師の思い~今年はこれをやる!~
こんにちは。
Edu Support Office 川上淳子です。
今日のアイキャッチ画像はここ、涼んでくださいね。8月7日の立秋を過ぎて、ようやく暑さが本番を迎えています。
✲ ✲ ✲ ✲ ✲
「今年はこれをやる!戦後70年だよ。」
2015年の夏、6年担任の女教師が切羽詰まった声で話しかけてくれました。
学習発表会で『はだしのゲン』に取り組むというのです。原作は中沢啓治によるマンガ、ヒロシマへの原爆投下を扱った物語です。過去の勤務校で数回実施されてきた大定番の演目でした。
劇に取り組むのは本当に大変です。台本、背景画、大道具、小道具、服装、音楽や照明、そもそも演技指導にかける時間と労力。それでも取り組むというのです。私自身も6年担任のときに取り組みました。こうした取り組みが国語科教材の『ヒロシマの歌』を補い、平和教育を担う役割がありました。
彼女の思いは痛いほどわかりました。私と同い年、あと1年半で定年を迎えるため、最後の機会になるという切実な思いがありました。
そして、戦後70年の節目に子供たちに戦争とは何か、生きるとは何か、これからあなたたちはどう生きるのかを伝えておきたいという熱い熱い思いを抱いていたのでした。
学習発表会についての次年度計画では「劇のように時間がかかるものではなく、音楽、群読のようにその場で演じるものにしよう」という意見が多く出されました。
すでに2015年度に退職する意志を内々に示していたので、この協議には意見を出しませんでした。
ほぼ10年に一度改訂される教育課程、小学生とはいえど、改訂のたびに内容が難しくなってきました。国際的な学力調査実施により日本の子供たちの学力の改善に資するためでした。
2020年度小学校学習指導要領改訂のスケジュールにもかかわらず、2016年度あたりから移行を見据えていましたので、学習発表会を簡略にしていくというのは当然の流れでもありました。
学習発表会簡略化が学力向上に資するのであればよいのですが、遠回りでも年に一度、全校児童や保護者の前で表現することで得ていく力があり、作品の影響が成長の過程でいつか花咲くこともあるのではないかとついつい思ってしまうのです。
コロナ禍の中、体育館に保護者を集める行事を開催できないため、さらにこうした行事のスリム化が図られているのではないかと思います。
女教師たちの熱い遺伝子が若い世代にも受け継がれていてほしいものです。
もちろん男性の先生方にも。
✲ ✲ ✲ ✲ ✲
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会
アンガーマネジメントトレーニングプロフェッショナル
https://www.angermanagement.co.jp/facilitetor/2115
元国立大学法人宮城教育大学教育学部非常勤講師
元宮城県公立小学校教員
Edu Support Office
代表 川上淳子
#仙台 カウンセリング
#企業研修 ハラスメント防止 メンタルヘルス
Category
New Article
Archive
- 2024年11月
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年8月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年4月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年12月
- 2023年11月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年6月
- 2023年5月
- 2023年4月
- 2023年3月
- 2023年2月
- 2023年1月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年9月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年6月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年2月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2019年4月
- 2019年3月