2020.05.04子育てポケットノート
子育てポケットノートVo.144~新型コロナウイルスがもたらしたもの~
目次
- ○ 新型コロナウイルスがもたらしたもの
- ・静かな脅威の始まり
- ・子どもたちを守る手立て
- ・児童虐待、家庭内暴力の発生
- ○ しつけと児童虐待の線引き
- ○ 怒りに関する知識と理解
- ○ 上手に怒るとは
- ○ まとめ
新型コロナウイルスがもたらしたもの
中国武漢に端を発した新型コロナウイルス感染症。
まず、私たちの命が脅威にさらされることになるこの状況を振り返ります。
そして、新型コロナウイルス感染がもたらした次なる脅威、親から子へ、子から親へ、パートナー同士の暴力。。
こうした行為がなぜ起きるのか、このまま暴力が蔓延する世界にしていくのか、それとも手立てはあるのか。あるとしたらどう実践すればよいのでしょうか。
静かな脅威の始まり
2020年1月15日
国内での新型コロナウイルス感染は中国人男性の感染確認から静かに始まりました。
そのわずか半月前の2019年12月31日、中国武漢市で27人の「原因不明の肺炎患者」の報道。
まさか、日本が。。
2020年東京オリンピック。
20、20の数字が特別な意味を持ち、輝かしいイベントに心躍らせていた私たちにはその後の変化を想像することができませんでした。
子どもたちを守る手立て
2020年2月5日
停留しているダイヤモンド・プリンセス号の華麗な光景。しかし、その中では過酷な感染状況が続き、下船がままならない報道。。まだこのときはテレビ画面をどこか遠い目で見ていたように思います。
感染者が1万人を超えたのは中国が2月初め、イタリアが3月上旬、アメリカが3月中旬、諸外国での感染が拡大する中、日本も4月中旬。
2020年2月27日
国は感染症から子どもたちを守る手立てとして全国の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の臨時休校を決め、要請しました。
なぜ?
今日でいきなり終わり?
卒業式、修了式まであと少しなのに!!
楽しみにしていたのに!
感染者1,000人を数える3週間前のことでした。
児童虐待、家庭内暴力の発生
2020年3月30日
【新型コロナウイルスと増えるDV・虐待】
全国女性シェルターネットが政府に要望書提出、移住女性も被害に
***
世界的な新型コロナウイルスの流行を受け、学校の休校や外出自粛の動きが出る中、家庭内ではドメスティック・バイオレンス(DV)や児童虐待の問題が深刻化している。
そんな中、特定非営利活動法人「全国女性シェルターネット」は3月30日、安倍晋三首相、橋本聖子内閣府特命担当大臣(男女共同参画)、加藤勝信厚生労働相にあて、「新型コロナウイルス対策状況下におけるDV・児童虐待防止に関する要望書」を出した。
***Yahoo!ニュースより
すでに臨時休校開始直後から、この大きな変化が起きていたことでしょう。
休校要請は新型コロナウイルスから子どもたちの命を守るという目的を果たす一方で、家庭内で命の危機に遭遇させるという思わぬ結果を引き起こしていたのでした。
まさにコロナから生じた禍、コロナ禍といってもよいでしょう。
残念ながら、こうした状況は世界各国でも報告されています。
しつけと児童虐待の線引き
学校に行けない子どもたち
自宅でリモートワークの夫
営業自粛により自宅にいる夫
医療、福祉、介護、ライフラインに携わる方々は仕事とご家庭
臨時休校以降、どうしても女性にさまざまな負担がかかってきています。数え切れないほどの悩みの中、生きていることだと思います。
どうしてます、イライラ。
怒鳴る
叩く
蹴る
暴言を浴びせる
モノを壁にぶつける
モノを相手に投げつける
叫ぶ
無反応になる
どうしようもなく、攻撃的になっていませんか。
本年4月1日から施行された改正児童虐待防止法では親権者は子どものしつけで体罰を加えてはならないとされています。
子どもの身体も心も傷つけるのは虐待にあたります。
現在の日本では、これはしつけ、これは虐待という線引きはなく、子どもへ罰を与えることは許されないことだと知っておかなければなりません。
内閣府が詳細な情報を提供していますのでご覧ください。
⇂ ⇂ ⇂
内閣府ホーム > 内閣府男女共同参画局ホーム > 主な政策 > 女性に対する暴力の根絶 > DV(ドメスティック・バイオレンス)と児童虐待 ―DVは子どもの心も壊すもの―
怒りに関する知識と理解
なぜイライラするのか。
その原因を知っておくことは児童虐待防止に有効な手立てとなります。
怒りには「身近な人にほど強くなる」という性質があります。
わが子やパートナーに苛立つのは家族であれば自分の思いがわかっている、コントロールできると考えているからです。
また、怒りは誰しももっている自然な感情、なくすこともできないです。なぜか、身を守るための感情、防衛感情だからです。
未知のウイルスが出現する中、保護者であればわが子を守りたい、脅威にさらしていることに対して怒りを感じるのは当たり前のことなのです。
上手に怒るとは
怒る必要があることは怒ってよいのです。
けれども、次のような怒り方は問題となります。
強度が強い
持続性がある
頻度が高い
攻撃性がある(人を傷つける、自分を傷つける、モノを壊す)
皆さまはどんな怒り方をしていましたか。問題となる怒り方をしていませんでしたか。
では、上手な怒り方とは。。
相手へのリクエストに自分の気持ちを添えて伝えることです。たとえば、こんなふうに。。
なんでゲームばっかりしてるの!!
→ゲームの時間を決めて守ってくれると嬉しいな。
なんでおもちゃ、片づけなんだよ!イライラすんだけど!!
→おもちゃは玩具箱に入れてくれると助かるな。
なんで私ばっかり家事してるのよ!いちいち言われなくてわからないって鈍感ね!
→お風呂を洗ってくれると助かるわ。
言葉にして表すのは難しいかもしれませんがチャレンジしてほしい点です。相手にどうしてほしいのか、その行動が変わるように言葉をかけていくことを工夫していきましょう。
まとめ
私たちの暮らしはコロナ前に戻れず、さらに第二波、第三波が生じ、さらに過酷な感染が来ることが予想されています。
子どもたちは自分が保護者から守られてきた記憶をもとに、その後の人生を築いていきます。
コロナ禍の中、自分の親がとった行動、かけてくれた言葉で生きていく力をつけていきます。
お子さんやパートナーの言動を見聞きして、ご自身の心臓がバクバクしていたら、頭に血が上っている感覚を感じたら、ちょっと時間を置いてみてください。
深呼吸したり、「大丈夫、大丈夫」と唱えたり。。
このような小さな対処で、あなたとご家族の未来は変えることができるのです。
コロナ禍に負けない、アフターコロナを見据えた行動を取ってまいりましょう。
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